前の個別エスキースのスケジュール

スタジオ課題も大詰めですが、各位仕上がりはいかがでしょうか。

前の方でも、104号室にできるだけ在籍するようにするので、
気軽に相談にきてください。
希望する人は、メールでご連絡ください。

mae@arch.t.u-tokyo.ac.jp


16日 16〜17時 木村君
16日 17〜18時 川島君

17日 13〜14時 古地さん
17日 14〜15時
17日 15〜16時

18日 11〜12時 菱田君

19日 13〜14時
19日 14〜15時
19日 15〜16時
19日 16〜17時

05月28日

前です。

エスキースお疲れ様でした。

後1ヶ月です。
テーマを設定できている人と、もう一がんばりの一もいます。


テーマを設定できた人は、
CFDを回すなり、図面を書くなり、模型を作るなり、
がんがん行きましょう。


まだテーマを設定できていない人も、まだ時間はあります。
あせらずに、今一度頭の中を整理してみてください。



仮説を立てる+問題を分割する

前です。
ブログ更新が遅くなって申し訳ないです。

下のコメントは、おそらく松本君と思いますが(記入した人は名前もお願いします)、
松本君は本当に一生懸命CFDを何十通りもまわしてがんばっていました。


皆さんも、ぜひこの機会に徹底的に使ってみて、定量的に評価をしてみてほしいと思います。
普通の設計課題では、なんとなく「こうなると思う」的な話で終わってしまい、
実際のフィードバック(手ごたえ)といったものはありません。
しかし、今回はそれがあるわけなので、新しい設計のやり方としてトライしてほしいと思います。


ともあれ、漠然とやっていても面白くないでしょうから、
一つアドバイスをしておきたいと思います。


シミュレーションを行う際には、「仮説」を立ててから行うのが効果的です。


シミュレーションでは、いろいろなパラメータ等をいろいろいじるとゴロゴロ結果が変わります。
そのため、何をやっているのか、往々にして訳が分からなくなります。

そのため、事前にある程度、「こうなるのではないか」とか仮説を立てて取り組むと


あと、CFDに限らずシミュレーションで全体を丸々解くというのも限界があります。
なれないシミュレーションでただでさえ大変なのに、
対象まで大きければ、これは轟沈するリスクが跳ね上がります。


大きな問題に取り組む際は、問題を細かく分割するのが効果的です。
分けて考えるから「分析」なのです。

手計算で相当行けてしまう部分もたくさんあります。
大きな問題をいくつかに分割し、簡単に済ませるところはすませて、
CFDのインパクトが一番大きいところに努力を集中させる、
これも勝つための戦略のうちです。

川島君の資料について

前です。

川島君の資料について、
羽鳥様に大変すばらしいお話をいただいている中で、自分も若干コメントします。


まず、課題のところですが、なかなか悩ましいところです。

私は、環境建築(というより環境技術全般)は、数をかけないと効果がないので、
まずは広く普及する話が重要と思います。
1軒だけ省エネ住宅があっても、地球にとっては何の助けにもなりません。


これは、世界スケールに展開してもいえることで、日本でちまちましているより、
中国やインドで行う方がはるかに重要ともいえますが。
世界の住宅の数十%以上にまで普及して、初めて意味があるわけです。
ともあれ、手始めとして日本国内で何割ということになると、
これは高断熱・高気密やエアコンの高効率化といった地道で安価な技術で
普及を目指してくことになります。

一方で、地味な話ばかりでは、人間というのは元気が出ません。
そのため、やはりアドバルーン・花火的なものも重要です。
それ自体は多少インチキ・ハッタリがあったとしても、ほかによい影響があればよいわけです。
その場合、外によい・正しい影響を与えるよう配慮されていることが重要です。
(カリフォルニア・アカデミーは博物館ですから、「見学する子供への教育的効果」でしょうか?)


しかし、最近ではインチキ・ハッタリがめちゃくちゃになっていて、
なんでもいいから「環境」「エコ」とつけたい風潮があります。
後でインチキであることが発覚すると、まじめにやっている環境建築まで
インチキ扱いされてしまうでしょう。
環境問題の解決には、腰をすえた長期の取り組みが必要なので、
短期のブームに乗りたい人間に跋扈されるのは、非常に迷惑であるということです。


なお、27日に見学するゼロ・エミッションハウスというのは、
非常にハイテクですが、それを「感じさせない」地味が建物にわざと設計してあるそうです。
実際に見てみないとわかりませんが、アドバルーンという意味では、
どうかと思います。(数十年後には、ごく一般的な住宅として普及させるとのことですが)


後、プログラムについてですが。
いろいろな人が雑多に入り込めるというのを、
普通の設備設計的に翻訳すると、

「誰もが好きな時間に好きな温度で空調ができる」
「給湯・照明・換気についても、自由に調整ができる」

ということになるので、できるだけ分散で小型の機器を導入していくことになります。
実際、ビルの空調は、最近では大がかりなセントラル空調(従来の設備設計の花形)から、
個別分散のビルマルチ(エアコンの親玉)に移行しつつあります。


環境特論で金田一さんの講義を聞いた人は分かるかもしれませんが、
地中熱のようなシステムが導入されないのは、
「大掛かりでイニシャルコストがかかる」ことが最大の理由ですが、
「設計時に正確な需要と機器容量の検討が必要で、予測が外れた時にリスクが大きい」ということもあります。

川島君の計画は、路面からの熱回収ということで、大掛かりなシステムです。
そのため、現実的には、需要がある程度予測できないと、本当は設計ができません。
また、システムに見合う熱需要がある用途なのか、説得ができないと
「路面で熱は集められるけど、使い道がない」ということになります。


アトリエ自体は変更している時間はないと思うのでメインはそれでよいですが、
併設される施設とか、アトリエを保管する空間とかで、熱需要を想定する必要がありそうです。

フーディーニでいいたかったこと

前です。

先にフーディーニの話をしましたが、
言いたかったことがいくつかあったので、一応整理しておきます。
(当日の参加者が少なめだったので、わからない人もいるかと思いますが。)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8B


<一番うたがっている人は一番本物を欲している(これがメインストーリー)>
フーディーニはインチキ心霊術をあばくことに非常に熱心でした。
しかし、それは、本当は本物の心霊術に出会って死んだ母親に会いたかったという動機がありました。
かなりありがちではありますが、本物がほしいと強く思うほど、
ほとんどの場合裏切られるような気がします。


これから建築にかかわっていく人は、好むと好まざるとにかかわらず、
環境の問題に何らかのかかわりをもたざるをえないと思います。
というより、これからは、どの分野であっても全く無関係に生きていくことは
難しいのではないでしょうか。
であれば、この問題にどのように接していくべきか、考えてもらう機会にしてもらえればと思います。


<自分の得意技をもっとも目立たせる方法を考える>
彼は、手錠抜けがうまかったわけですが、手品小屋で手錠抜けをやっていても
単なる手品と思われて誰も関心してくれませんでした。
刑務所や屋外で、警察官に手錠をかけさせるなど、聴衆に手錠を本物だと思わせる
演出を行ったことで、同じ手品でも全く違う反応を得ることができました。
勝ちたければ、自分の武器を最大限活かす方法を真剣に考えるべきです。


<時流を読む>
フーディーニの登場したころは、マスメディアが普及しはじめることでした。
彼は、この新しいメディアを利用し、自分の屋外ショー等を広く周知することで
多くの観客をつかむことに成功しました。

悪い例ですが、かのヒトラーは、マスメディアの重要性を非常に理解し、
安価なラジオを作らせて広く普及させる、ポスターを大量に印刷して掲示するなどしていました。


過去の成功体験は、すでにそれで成功してしまった人が増えた時点で、
陳腐化して効力を失ってしまいます。
安藤忠雄が成功した体験を今一度繰り返してみても、彼のようにはたぶんなれないということです


時代の流れを読み、ニーズを汲み取って、新しい技術の流れにのるということは、
成功するためには不可欠です。
成功したければ、成功する方法を自分で考えなければならないと思います。

お疲れ様でした。

本日は中川様に1時間ほどレクチャーをしていただきました。
コールハースのBigness & Velocityという言葉に始まり、
卒業設計、界工作舎時代、独立後の活動など
学生時代からの思考の変遷を聞かせていただきました。

前研究室で研究させていただいてるT邸で
床面へのダイレクトゲインを考慮した南面開口の前にベッドが置かれていたのは衝撃でした(笑)


その後、講師陣を中心に約15分/人のエスキス。

今後の手の進め方などを主な議題として話しました。


個人的な印象ですが、今年はスタジオ全体として
手の動かす量が足りてないのではないかと思います。
(昨年度どの程度やれたかと自信をもって言うことはできませんが…にしても。)


今週シミュレーションソフトが各自で使えるようになりました。
前スタジオでは設計のツールの一つとしてシミュレーションを用いますが、
建築を設計するには、やはり計画的な視点、空間に対する視点など、
環境だけでなくさまざまな視点からの検討を行わなければならないと思います。


いまだにエスキスで、模型も図面もスケッチもほとんどないのは寂しく思います。
確かに論理的に考えることを重要ですが、それだけではある程度の限界があって、
模型やスケッチなど手を動かすことで新しく見えるものがあるのではないかと思います。
シミュレーションも手を動かすための方法の一つです。



なんだか当たり前のことを書いてしまいましたが、
とりあえず言いたいこととしては、残り1ヶ月、本気で手を動かしてほしいということです。
僕自身、昨年度、結果の如何は別としても、CFDを回すことに関しては必死でやったと自負してます。
シミュレーションはじめわからない事などは相談してもらってかまわないので、できることは精一杯やってほしいです。


残り1ヶ月がんばりましょう!