5月12日の中間講評に向けて

前です。

5月12日に向けて、準備をよろしくお願いします。
以下の内容を自分としてはお奨めしますが、TAの人たちもフォローをお願いします。


・テーマの設定 
 このスタジオは「環境建築の脱構築」である以上、
 何かの「脱」を行ってほしいと思います。
 今回は随分見学を行っているので、今一度、頭の中を整理してみてください。
 必ずいんちきっぽく感じたものがあるはずです。

・使ってみる環境技術の整理
 配布した資料をざっとでも読み返してみてください。

・訳が分からなくなったら、ターゲット建築を設定
 ブレイク対象の「環境建築」を

・敷地の設定(できるだけ具体的に)

時間がありませんが、がんばってください!

5月12日の中間講評

前です。

5月12日の中間講評が以下のように決まりました。
準備の方をお願いします。

発表時間配分
・スタジオの課題説明(教員もしくは学生)、及び共同リサーチの発表等:計2.5分
・学生個別発表:1分/1人
・講評:1.5分/1人(個別発表と講評はパネルに貼れる範囲でまとめて行います)

13:00- 伊藤スタジオ
13:28- 大野スタジオ
13:41- 岸田スタジオ
13:54- 隈スタジオ
14:27- 腰原スタジオ
14:37- 千葉スタジオ
15:02- 内藤スタジオ

15:45- 休憩

15:55- 難波スタジオ
16:40- 西出・大月スタジオ
16:53- 藤井(明)・今井・太田スタジオ
17:01- 藤井(恵)スタジオ
17:06- 藤森・藤本スタジオ
17:39- 前スタジオ
18:09- 松村・清家・藤田スタジオ
18:27- 村松・野口スタジオ

18:47 終了

個別エスキース

前です。

先日は、研究室OBがたくさん来てくれました。
音信不通だった人、アルハンブラの写真を忘れていた彼も来てくれました。
(しつこくてすいません)

OBが来てくれるのは、うれしいものなんですよね。
私は学校の先生にだけはなるまいと学生の時に誓った口なのですが。。。


ともあれ、個別エスキースについては、後で追記しますが、
全体の雰囲気として、手が動かなくなりイデオロギーに葛藤している人が散見されます。

イデオロギーを自分の頭考えることは、若い時期に非常に必要ですので、
しっかり考えるのがよいと思います。
一方で、手を動かすことで頭が働きだすこともあるので、
併行して「手を動かす」ことをお奨めします。


<利用する環境技術について再確認する>
話を伺っていると、先日配布した本があまり利用されていない雰囲気があります
せっかくですので、一度ざっとでも通し読みしてみることをお勧めします。


<具体的な建物をイメージする>〜ターゲット建築の設定の勧め
具体的な建物がイメージできていない人が多いようです。
確かに本当によい「本命建築」にいきなり取り掛かってもよいですが、
それはもう少し時間がかかるでしょう。
とりあえず手を動かしてみる上でお奨めなのが、
巷の「環境建築」の具体作をターゲットにして、徹底的に研究してみることです。

ターゲット建築は、それこそ難波先生の「箱の家」や
小泉先生の「アシタノイエ」、今日見てもらう「エネオス 創エネハウス」でも
よいと思います。
具体的に建っている建築なので、イメージを使うのは容易でしょう。

建物の種類はみんな多様なので、それぞれのタイプごとに
環境に配慮している「ように見える」物件を探してみるとよいでしょう。。


5月以降、CFDソフトを各自のPCにインストールして検証を始めます。

その時の対象は、
ブレイクすべき「ターゲット建築」か、
または本当に建てたい「本命建築」か、
いずれでもよいのです。


ともかく、「建築」というより「建物」を具体的に設定するタイミングに来ていると思います。
皆さんがんばっていただいているので、よろしくお願いします。

早野様・須藤様のレクチャー

前です。

個別エスキースの前に、講師の早野様と須藤様に特別レクチャーをいただきました。

早野様は、金魚鉢から巨大なモンロータワーまで、
ダイナミックな造形をお話いただきました。
世界の最前線での設計と造形に、非常に感銘をうけました。




つづいて須藤様から、都市の街区を相当程度自動設計する手法について
お話いただきました。

須藤様のお話を伺っていて、自分は「なぜ未来は我々を必要としないのか」を
思い出しました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/技術的特異点

早野様の場合は、形の決定は自動生成ではないと言い切られていて、
世代が違うとお話されており、スタンスの違いも興味深く伺いました。


将来を大きく変えるもの(コンピューターであるとか)は
30年前くらいにその芽が出ているものだと聞いた記憶があります。
今回お伺いした話も、その萌芽なのかもしれないと思いました。

昨日のエスキースについて(全員分追記)

前です。(全員分、追記しました。遅くなってすいません。)

木曜日のエスキースお疲れ様でした。
いくつか、感想を書かせていただきます。

ともかくこのスタジオは、リアルな実社会の縮図です。
講師の方々・自分もいろいろな意見をお伝えしていると思います。
各自が自覚を持ってうまく咀嚼していかなければならないので、
ハードルが高いでしょう。他のスタジオ課題の方が楽かもしれません。


ですが実際の社会に出れば、いろいろな情報や意見の洪水に
自分の頭で考えて、立ち向かっていかなければなりません。
そうした大きなトレーニングだと思って取り組んでもらえれば幸いです。


木村君

<よいところ>
建物がイメージしやすい段階になっているので、
手が動きやすいと思います。
建物側は形になってきているので、あとはプログラムでしょう。
<今後に期待>
比較的、素直によさげな建物(特に夏には)になりそうなので、
不利な状況をあえて想定して(冬?)、その時でも十分によいことが不可欠です。
プログラム上でも季節ごとに柔軟に対応する必要があるでしょう。
あと、パーツはできるだけ少なめにして、そこからどれだけ多くのパターンを
創造できるかもポイントでしょう。



野村君

<よいところ>
不利な敷地に注目したのはよいと思います。
これを、現状の斜線規定などではなく、風を通せるルールを作るというのは
よいと思います。
本来、法律というものは、よい社会・環境を作るためのものですが
実際には運用の都合から制約を受けているものなので。
<今後に期待>
数十年をかけて少しずつ変わっていくということも重要です。
あと、全部の家が建て変わらなくても、1住戸だけが変わるだけで
街区全体に好影響があるというパターンもありかもしれません。
ただ、風を利用した建築は多いので、一見うまくいきそうでいっていない
ターゲット建築を設定できるとよいでしょう。



芹川さん


<よいところ>
給水塔という具体的建物を見つけられたので、イメージしやすくなっています。
<今後に期待>
給水塔は造形的に面白いので、あまり外に追加するのは注意深い方がよいでしょう。
あと、建物種類は集合住宅やギャラリーでよいのでしょうか。
周辺の状況を考えて、説得力のあるプログラムができないものでしょうか。
あと、本来は給水塔ですから、水に関係した話の方が継続性があって面白いかもしれません。



渋田君

<よいところ>
本屋の構成をよく分析できています。
照度が非常に高いのは驚きです。
普通の住宅では照度は非常に低いで、照明に非常に多くのエネルギーを使っていると
予想されます(その分内部発熱が増えて、冷房も多く使う)。
<今後に期待>
もう設定・調査は十分できているので、後は手を動かしていけばよいでしょう。
本屋は思ったより工夫のし甲斐がありそうです。



パニダさん

<よいところ>
母国のタイに注目しているのは、他の人と違う特徴で面白いと思います。
タイと日本で重視される点を整理しているのも良いです。
<今後に期待>
敷地をフィックスするのは最重要です。
タイの伝統建築と現在の建築について、もう少し掘り下げた検討が必要でしょう。
タイの気象について、月レベルでは分析できていますが、1日の中ではどうでしょうか。
一般的なパッシブ技術は、昼と夜の温度差を蓄熱等で利用することが重要ですが、
1日の温度変化が小さいと機能しません。タイではどうでしょうか。
湿気が多いと、夜間放射も効果が落ちます。(砂漠では非常に有効ですが)
どの環境技術が使えそうか、よく考えてみてください。


小崎さん

<よいところ>
緑化を真面目に考えています。
<今後に期待>
やや、イデオロギーレベルで悩んでいるようです。
いっそ、具体的な「緑化建築」をターゲットに設定してしまってはどうでしょうか。
あと、緑化の効果は、「外」と「内」とで異なります。
周辺環境の改善等は「外」、建物内部の熱負荷低減などは「内」です。
両方を考えていくのでしょうが、どちらを重視するかで、違うでしょう。
ただ、緑で照り返しを防いだり、窓を通して見る室内環境改善効果など、
「内」「外」で相乗効果が得られる場合もあるかもしれません。


増田君

<よいところ>
定常者と非定常者とで、いろいろと環境が違うであろうことを
深く考えているのはよいと思います。
<今後に期待>
やはり、イデオロギーで悩んでいるようなので、ターゲットを設定した方がよいと思います。
本当の環境建築は、単に「熱負荷が少ない」「消費エネルギーが少ない」ではないはずです。
環境を考えることで、建築がもっと魅力的にならなければなりません。
デパートに目標をセットしてよいでしょう。ただ、デパートという形態がすでに古い。
「買い物を楽しむ」という目的のために、新たなプログラムを組み直すべきなのでしょう。

(ちなみに、デパートの売り上げの相当部分は法人向けのため、
 店に会に来るお客さんが必ずしも重要ではなかった面もあります。
 バブルのときはこの傾向が特に顕著でした。。。)


菱田君

<よいところ>
ガススタンドを丁寧にリサーチしたのはよいですね。
ガススタンドは、本来は米屋・プロパンガス屋と並んで、
地元の名士が経営しているものでした。
現在では、非常に経営が難しくなっています。。
http://blogs.yahoo.co.jp/pma100percent/54740300.html
今の時代の流れを的確に読むことです。
<今後に期待>
まず、ファイルサイズを適正にすること(笑)
1枚で300Mを超えるファイルを見たのは人生で初めてです。
複数のスタンドを連係させることが難しそうなので、
まずは1箇所のスタンドに集中した方がよいでしょう。
災害時の緊急ステーションなどはすぐに思いつきますが、
社会の密度が低下していく中で、街の構造も変化していくはずです。
その時に、どんな役割が求められるのか、興味があります。


古地さん

<よいところ>
自分の家のことを丁寧に分析しているので、生活中心で行きましょう。
<今後に期待>
実際のターゲット建築の設定をお奨めします。
アシタノイエにも行き、ENEOS創エネハウスにも体験居住したわけですから、
「環境建築」へのイメージが出来ていたのではないでしょうか。
まずは、徹底的にマネすることをお奨めします。


川島君

<よいところ>
敷地がすでに決定できているので、手を動かしやすいはずです。
高速道路の高架下はオリンピック時に突貫で作っているので
環境面は何も考えていないはずです。
<今後に期待>
歴史に対する調査は重要です。
あと、平面的に周辺とどのようなインタラクションがありうるのか、
非常に重要です。この敷地でプログラムをうまく設定できるかどうかが鍵でしょう。


福本君

<よいところ>
窓に絞って検討できているのは具体的でよいでしょう。
本当は照明のシミュレーションが出来るとよいのですが。。
http://arch.xtr.jp/radiance/link.htm

<今後に期待>
どうも「ガラス窓」のイメージにとらわれているようですが、
窓の機能を「透視」「透光」「遮熱」「集熱」「通風」「プライバシー保護」などに分解し、
それぞれを満たすものを考えてはどうでしょうか。

今の時代、光を通す断熱材やコンクリートもあります。

http://www.hri.pref.hokkaido.jp/pdf/18nenpou/12.pdf
http://www.nisikata.co.jp/n2002/sink/013/sink013.html
http://tftf-sawaki.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_5f43.html

※5/3に画像資料を追加しました。

28日のエスキス

高瀬です。昨日のエスキスについて概略とコメントです。
TAへの相談形式ということで資料は自由としていたため、文字情報のみですがご参考まで。

一人ずつの文章を書きながら、どの辺にブレイクする点があるかを意識しながら各自が案をまとめていく必要があると改めて思いました。
ここについては、毎回見失わないように議論すべき点だと思います。

>受講者のみなさま
以下について補足や意見、相談などあれば投稿ください。


[野村くん]

前回の敷地調査発表をした上で、密集住宅地を敷地に選ぶ方針。現状ある法規・決まりごとから考えると、どうやっても通風は不利な敷地となっている。根本的な建て方のルールを決める必要がある。去年の松本案の住宅地バージョン?道路沿いだけでなく、街区の内部といった不利な土地の資産価値を高めることもできる。
ルールとしては戸建住宅の集合のさせ方を考えたうえで、一軒のみにしぼって設計するということでよいのでは。
魅力的な集合のさせ方のルール作りがポイント。


[芹川さん]

駒沢給水所を住宅にコンバージョン。給水所としての機能を残す。構造的には壁に手を付けづらそうなので、屋根面を考え抜くことが大事では。屋根面での太陽熱利用からどれだけ発展できるか次第で可能性がある。先週・今週の資料からは、周辺敷地のコンテクストなどがわからないので、まとめる必要あり。(それしだいでは住宅というのは適切ではないかも?)
施設の図面がほしい。


[川島くん]

「高架下建築」のあり方について分類した調査。
①下を商店で埋める
②上下を緑化する
③高架を取り去る
といった手法がとられているとのこと。

高架の高速道路において、地上面との唯一の接点である料金所に着目。料金所・高架っぽさ・敷地の地域性を持ったプログラムである「工房」について、それぞれ真面目に考えることが大事。
プログラムだけでなく、環境的にもそれらが相互作用しあうことを狙う。
形状による風や日射の取り込み方の工夫だけでなく、それぞれのプログラムにとって必要な素材(鉄やコンクリートなど)についても目を向けてみるとよさそう。
(高瀬)

もう用途&敷地自体は見えてきているので、今後は高架の熱取得利用、道路上の風の利用などのエネルギー利用、またプログラムに必要な環境条件など、何かひとつ具体的な環境的テーマを取り上げて、それにかかる形態・熱などの条件を仮定してみるところから先の展開が見えてきそう。
(寺澤)

[古地さん]

設計/検証のフィードバックがテーマ。
現状の実家を分析してみて、過去に遡って新築の設計を行う「タイムマシーン的設計」。いままでは部屋の温度のみを測定していたが、照度や内外壁の表面温度、色、素材、仕様、開口率といった情報をまとめてみるといいのでは。ロの字プランなので、内部展開図などもあるといい。また、自分の家族という明確な施主があるので、平日/休日・昼/夜の個人個人の在室時間も知りたい。

これらの検討は他の建築家でもあたりまえに考えることかもしれないけど、徹底的に検証を重ねるという行為で、魅力的な設計になるのでは。


[パニダさん]

前回の発表から一転して、タイの住宅をテーマに。エネルギー消費が多いのは交通と照明・エアコンとのこと(どこかに資料があるはず)。日本と違い、タイの住宅では冷房負荷が大きい。また、現在の戸建住宅ではRC造が多いとのこと。太陽光については日焼けを嫌うため、遮蔽がメインになる。タイの市民が住宅についてどのような感想・あこがれを持っているかを調査した資料があった(20年前くらいので、多少古いかもしれませんが。)。タイの「バンコク」という日本とは違った敷地のコンテクストをうまく説明する必要あり。


[福本くん]

窓についての調査。さらなる体系化が必要。プログラムは住宅としているので、実在する住宅の窓に絞った調査でいいのでは?
使われている部位・形や大きさ・色やテクスチャー・開き方・ブラインドやカーテンなどの付加要素・熱性能・遮音性能・・・といった項目をとにかく挙げてみては。


[菱田くん]

大学近くのガソリンスタンドについてフィールドワーク。大通りに接道していて、Y字路などの角地に多く存在する。東京のガソリンスタンドの分布と地形を重ね合わせて、山の手のガソリンスタンドと下町低地のガソリンスタンドの違いについて着目したいとのこと。下町方面はまだ調査中とのことで木曜に期待。
(高瀬)
「減少しつつあるガソリンスタンド」に着目した、という時点でまず強みがある。
「ガソリンスタンドはかならず街区の角地に当たる」というような発見から、街区全体に対して単に社会的な意義だけではない環境的な敷地特性が抽出できればかなり面白くなりそう。
(寺澤)

[木村くん]

「木造軸組」にテーマを絞る。モジュール化した部材による可変性を持った建築。夏と冬で装いが異なる。作り方と部材の組み合わせが作り出す性能について着目。

木の厚さや断熱性能、蓄熱性について考察してみては?木の種類による違いなども調べると面白いかもしれない。紙やセルロースファイバーなども広義の木といってしまっていいかもしれない。
(高瀬)

建築の可変性を仮定する上で、「可変によって何が良くなるのか」を考えることは決定的に重要。
あるモジュールを設定したときに、形態上のどういった可変性がありうるのか、それによって得られる効果は、等をトライアル&エラーでスタディーする過程が重要になると思います。
ゆくゆくはシミュレーションによるスタディーになるかもしれませんが、前段階としてまずは
形態の可能性をできるかぎり想定しておくことで先に進みやすくなるかも。
(寺澤)

[増田くん]
前回に引き続き、「デパート」と「非定常空間」をテーマに、主にデパートについてのリサーチ。
リサーチする中で、商業形態としてのデパートの必要性、変容するニーズへの対応などビジネスモデルとしてのデパートに対する色々な疑問が出てきたとのこと。
話し合いの中で、「デパート」という商業形態にこだわるよりは、一度最初の問題提起「定常性と非定常性」に立ち返ってみて、商業空間における性質の異なる主体(たとえば客⇔従業員 来訪者⇔定住者 .etc.)間の関係性について考えることに。
まずは敷地・規模・用途等のリアリティーを詰めていくことで今後の展開が見えてくるかも。

「建築家のひとは必ず〜」というフレーズについて

投稿の中に上記のようなフレーズがありましたが、若干危険なフレーズだと思いました。

たしかに建築家とよばれるひとの多くが、環境性能などを無視した設計をしているかもしれませんし、ひどい場合は、無視しているにも関わらず「これが環境建築だ」と言っている場合もあります。

しかし、ここで僕らのような「環境」と「建築デザイン」の融合を試みようしているひとたちが「だから建築家は何もわかっていないんだ」と切り捨ててしまってはいけないと思うのです。

環境エンジニアの立場からして、それがどれだけありえないことだとしても、その設計者は何かしらの考えのもとそういうデザインを選びとっているわけです。なぜ設計者がそうしたいと考えるのか理解しようとしないから(その逆も然り)相変わらず意匠系と環境系の溝は深いままなのです。

今回の白熱球の議論や先日の石上純也のKAI工房の議論に共通して言える問題な気がします。環境とデザインの融合を考えるときに、もし絶対的な「正解」があるとしたら、それに未来はないでしょう。

今回の前スタジオテーマは「環境建築の脱構築」ですが、それは「環境」の建築デザインの中での新たなというか本来あるべき立ち位置を見極めることだと思っています。定量的な検証によって「これは絶対に間違っている。こっちが絶対に正しい」と言うことが目的ではないはずです。定量的な検証の後に、では、どう建築デザインとバランスさせるか、が腕の見せ所だと思うのです。

いかがでしょうか。

(川島範久)